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幕の間の出来事15: 「絵も焼き物も同じことだ」
 


高校生の時から絵に没頭していた加守田章二(1933−1983)は京都市立美術大学工芸科陶磁器専攻に願書を出す頃、「絵も焼き物も同じことだ」と言ったことがあるそうです。1971年の個展では下記のような言葉を掲げました。

「私の陶芸観
私は陶器は大変好きです しかし私の仕事
は陶器の本道から完全にはずれています
私の仕事は陶器を作るのではなく 陶器を
利用しているのです 私の作品は外見は陶
器の形をしていますが中味は別のものです
これが私の仕事の方向であり 又私の陶芸
個人作家観です」

陶器を工芸的に作るのではなく、表現の手段としてつくるという考え方で斬新な作品を発表し続け、加守田章二は20世紀の日本陶芸界に衝撃を与えました。従来の陶芸作家とは違い、どんなに売れても同じ作品の依頼を受けたことはなかったそうです。

「自分には進歩等はないと思う。ただ常に新鮮さを持続させたいがために(もが)きながらも努力する」

(1969年)

 

 

 
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