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幕の間の出来事11:「作りたがり屋」
>>はじめに
有元利夫は自他共に認める「作りたがり屋」だったそうです。
作品においても本画のほかにも版画・彫刻・陶器など多岐にわたる制作をしていますし、彌生画廊での個展のポスターを版画で制作し、カタログの装丁もしました。
有元利夫の「作りたがり屋」の精神は"作家"の枠にとらわれず、日常生活に根付いていたようです。例えば自宅にロシア・イコンが欲しいと思ったら模作したり、奥様のためにブローチを作ったり、リコーダーの演奏を楽しみ、作曲もしました。
ポスター、カタログ、ブローチなどは作られて20年以上経った今みてもお洒落で、有元利夫らしい感じがとてもよく出ていると感じます。また、有元利夫が作曲した「RONDO」を当館に於ける有元利夫展では毎回、館内で流していますが、お客様から「作品ととても合いますね」という感想を頂いております。
何を作っても自分らしさが出る、というのは簡単なようで実はとても難しいことだと思います。
それを自然にやってのけてしまった有元利夫の確固たる世界観に、作品以外のものに触れて改めて気づくことがあるかもしれません。
*有元利夫展*
会場:小川美術館
期間:2007年2月26日(月)−3月10日(土)
時間:11時〜17時(入館は16時30分迄)
会期中無休
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